私、近藤さおりは、この度、立憲民主党に離党届を提出いたしました。
日高市の未来のためにどう行動すべきか、私なりに熟考に熟考を重ねた末の苦渋の決断です。
この場にて、その背景をお話しさせていただきます。
今年4月の日高市市長選挙に向けて、田中まどか元市議会議員より、立憲民主党に推薦依頼があり、先日の常任幹事会での協議により正式に推薦が決定しました。私は、日高市で田中氏と1年程、議会活動をしてまいりました。この経験を踏まえた上で、私は、日高市長にふさわしいのは、田中氏より、もう一人の立候補予定者、松尾まよか氏と考えております。ただ、松尾まよか氏は、一市民の代表でありたいとのお考えから、どこの政党の応援も受けず、完全無所属で出馬するとのことです。私は党として誰かを推薦するのではなく、自主投票にすることを提案してまいりましたが、今回の決定となりました。非常に残念な判断です。
このまま立憲民主党に所属するということは、私は田中まどか氏の応援のために活動しなければならないという事です。向こう4年の市長を決める、日高市の未来を左右する、非常に重要な選挙に、自分が推薦したい人物とは別の候補者を応援することは到底できません。事ここに至っては、今まで応援して下さった支援者の皆さま、党の方々には大変心苦しいのですが、自ら反党行為に及ぶ前に、離党せざるを得ないとの判断に至りました。
では、私がなぜ離党してまで松尾まよか氏が市長に適任と考えているか、その理由を、以下3点ご説明いたします。
①世代交代の必要性
今回の市長選挙の立候補予定者は、谷ヶ崎現市長(69歳)、田中まどか氏(64歳)、そして松尾まよか氏(41歳)です。他自治体もそうですが、日高市においても、少子高齢化が誰しも否定できない大きな課題であり、他にも様々な課題が山積しています。しかしながら、いずれに対しても、実効性のある政策が行われているとは感じてられていないのではないでしょうか。「この12年、あまり変わっていないよね」というお声をよく聞きます。このままでは望ましい未来が待っているとは言い難いことは、誰もが感じていることと思います。
その未来を変えるために必要なのは、現状の延長線上の政策ではなく、方向性の転換です。そして、転換するためには、現状に縛られない発想と実行力を持った新しい世代に、担い手自体を大きく変えることが必要なのではないでしょうか。昨年4月の改選では、日高市議会も若返りました。若者の力を借りて、日高市が変わるチャンスなのだと思います。
立憲民主党が田中氏を推薦するのは、これまでの立憲民主党と同氏との関係性や、公党であるゆえのことであるのは理解していますが、このような根拠そのものが、まさに従来の発想に縛られているとも言えないでしょうか。今回の市長選は、この12年の体制に変革をもたらすかどうかの、日高市の将来がかかっている、大きな大きな転換期です。新しい世代の力が必要です。方向性を変え、新しい風を吹き込むのは、今、40代の世代なのです。安芸高田市石丸市長、前橋市小川市長、入間市杉島市長もまた、40代です。市の課題に対処するためには、新しい世代の力が求められています。
②松尾氏の市長としての資質
この約1年、田中氏と松尾氏とも議会活動をしてきましたが、松尾氏はこれまでの議会においても、市に対して単に批判をするのではなく、ビジョンと具体性のある政策の提案をしてきました。日高市のどこを見回しても、これだけ政策立案能力が高く、コミュニケーション能力も高い人材はいないと言っても過言ではなく、党派や立場に拘らず、是々非々で、真に市民のためになることは何か、将来の日高のためになることは何かを議論できる人物でもあります。市長になれば、市民に寄り添い、議会や市役所、さらには他自治体と協調して、日高市の明るい未来のために活動してくれると確信しています。
③田中氏の資質への疑問
2020年、田中氏のSNSの投稿内容を議会が問題視し、議員辞職勧告決議がなされています。名誉毀損、人権侵害にまで及びかねない発言が問題視されての事でした。その勧告に対して田中氏は応じることはせず、市を相手に国家賠償請求訴訟を提起されています。2回棄却された後、最高裁判所に上告されており、現在も審査中ということです。現在も審査中ですので、その内容について云々することは致しません。ですが、このことからも分かるように、自身の主張を貫くことを優先し、他議員との協調、話し合いを大事にするということもなされず、それは私自身が一年間議員としてお付き合いし、痛感してきたことでもあります。当然ながら、市民には多くの意見と立場があり、それを背負う議員も同様です。田中氏にとっての正義が本当に正しいのかどうか以前の問題で、それら言動を繰り返されているのは見逃せない点であり、市長としてのバランス能力、調整能力に欠けているとの懸念を抱かざるを得ません。
以上の理由から、私は、党としては自主投票が良いと考え、個人として松尾まよか氏を応援したいと考えていました。党に対し、幾度となく自主投票を提案してきましたが、立憲民主党第9区総支部での協議において、田中氏推薦に賛成の方は8名、反対(自主投票にするべき)は私一人で、その8名は日高市外の方でした。日高市の現状と課題をご理解くださっての投票だったのでしょうか。もちろん、党としての意向を重んじる必要がありますから、私は、党を離れる決意をいたしました。
私は、日高市の未来のために、松尾氏の活動を全力で支援します。完全無所属である松尾まよか氏こそが、今、日高市に必要な変革をもたらす鍵であると信じています。
政党に所属することは、国政や地方政治において重要な役割を果たす一方で、その活動や方針に対して、個々の見解や考えが必ずしも一致しないことがあります。私は、党を離れることで、今後の日高市のため、市民のために貢献できると考えています。そして、無所属という立場での政治活動を通じて、社会の課題に対するより包括的で効果的な解決策を模索し、実現していくことを目指してまいります。今後とも、皆様の信頼と支援を得られるよう、最善の努力を尽くしてまいります。
最後に、これまで立憲民主党において支えてくださった党員の方々、支持者の皆様に深く感謝申し上げます。今後も、政党を超えて皆様と共に歩んでいけることを心より願っております。