昨日と今日は、R5年第4回日高市議会定例会(9月議会)での一般質問です。(私は今日の一番最後です(!))
今回、「手話言語条例」に関して質問するのですが、その背景を少しお話しします。
私が手話と出会ったのは、20年以上も前ですが、初めて出会ったときの衝撃を今でも覚えています。当時大学生だった私は、居酒屋でアルバイトをしていたのですが、新年会シーズンに、ある一組のグループの方々が、身振り手振りで楽しそうに「話し」をしていたのです。手と、身体と、顔の表現をいっぱいに使って、コミュニケーションをとっていました。「手話」というのがあることは聞いたことあったのですが、実際に初めて見て、「なんて豊かで美しいのだろう!」と魅了されました。
その瞬間、衝動的に話しかけていました。手話もできないのに、どうやって通じるのかもわからず(笑) 幸い、健聴の方が対応してくれ、手話サークルを毎週やっているから見学においでと誘っていただきました。
その後、手話サークルに毎週のように通い、聴覚障がいの方、難聴の方、中途失聴の方、健聴者…様々なバックグラウンドの方が集まって、手話の学習をしたり、みんなの日常をとりとめもなく話したり。困り事の話もたくさん。聴覚障がいの人は、見た目だと障がいがわからないので、認識されにくい。障がいが理解されにくい。筆談で解決できると思われている(字の読み書きが苦手な方も多くいるのですが)…。
そんな中で、ろうの人たちは、独自のろう文化を持ち、手話というのは、独自のアイデンティティを持つものであることがわかりました。手話を母国語としている人たちにとっては、手話は生活の一部であり、生きる手段です。手話は単なる指文字でもなく、「日本語」を変換したものでもありません。日本語とは文法も異なり、文化的アイデンティティの一部なのです。
そのような背景のもと、今「手話言語条例」の制定が各自治体で進んでいます。(全国で498市町村、日高市はまだです。) 手話を「言語」と認め、手話が使いやすい環境整備を推進していくものです。「手話言語条例」を制定する効果に関して様々な議論があり、あまり効果がない、手話はAIにとって変わられる、といった懐疑的な意見もあります。
しかし、この条例により、手話が「言語」として認められ、手話に対する認識や理解が進むことで、ろう者に対する垣根も低くなり、ろう者が暮らしにくい現実を変えていく、という大きな意義があります。「手話言語条例」を制定することは、聞こえる人も、聞こえない人も、同じ輪の中で、ともに生きる社会を作るステップになる、という当事者らの想いから、今回、「手話言語条例」制定に関して一般質問をさせていただきます。
9月14日(木)15時くらいから@日高市役所4階にて受付
*今回は手話言語条例についてと、来年度から統合が決まっている高根地区学童保育室について、2つのテーマを取り上げます。お時間許す方、ぜひ傍聴にいらしてください。お子さんを連れての傍聴も可能です^^
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